2014年12月3日に打ち上げられた「はやぶさ2」が帰還します。

まぁ、帰還するといっても「はやぶさ2」そのものが地球に到着するのではなく、岩石サンプルの入ったカプセルが戻ってくるわけですが。

ただ、みんなが「はやぶさ2」を知っているわけでも、興味があるわけでもないですから、

「はやぶさ2」を説明しましょう。

【目的】

イオンエンジンを使って小惑星リュウグウを目指し、小惑星の岩石サンプルを持ち帰る。

【打ち上げからの総移動距離】

約52億km(東京-ニューヨーク間、26万往復分・太陽-地球間の35倍に相当)

【はやぶさ2と地球間の距離】

1300万km(11月1日現在)

【これまでの経緯】

  • 2014年12月 3日 打ち上げ
  • 2015年12月 3日 地球スイングバイ(重力を利用して変速すること)を実施して加速
  • 2018年 3月 5日 小惑星リュウグウに100万kmまで近づく
  • 2018年 6月 3日 小惑星リュウグウの上空20kmに到達
  • 2018年 9月21日 探査するための機械「ミネルバ」2台を地表に向けて投下。
    着地成功。
  • 2018年11月 5日 岩石サンプルを持ち帰るための筒「サンプラーホーン」を小惑星リュウグウの表面に当てるための指標となるターゲットマーカーを目標地点から15m離れた所に着地成功
  • 2019年 2月22日 リュウグウへの1回目の着陸に成功
  • 2019年 3月 5日 1回目の着陸で予定より多くのサンプルに成功したため、今後2回着陸予定を1回に減らした
  • 2019年 7月11日 リュウグウへの2回目の着陸に成功
  • 2019年11月13日 帰還運用開始。
    リュウグウからの離脱に成功
  • 2020年 9月17日 地球帰還におけるイオンエンジンの運用を予定通り終了(この後は化学エンジン)
  • 2020年12月 6日 岩石サンプルの入ったカプセルが地球に帰還する予定。

まぁ今までの経過を大まかに紹介しました。

地球から数億km離れた天体に数10cmの精度で着陸させる技術は素晴らしいものがあります。

あまりの精度にNASAが技術提供を申し出たくらいです。

今回は前回「はやぶさ1」のように、煌々と赤く光って地球帰還を果たすわけではありませんが、無事に帰還してほしいと思います。

山崎吉樹


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